正しい
スラックス
穿いて
いますか?
スラックス選び、
基本の「き」
麻布テーラーでは、スーツをお仕立ていただけるのはもちろんですが、スラックスのみでもお仕立てが可能。社内でジャケットを脱いだときや、クールビズスタイルのときなど、意外と目立つのがスラックス。体型にフィットするのは当然ですが、さりげないディテールへのこだわりが大人の装いの決め手です。そこで、まずはスラックスをお仕立ていただく際の基本をご紹介します。
スラックス選び 基本の「き」 その1
お尻のフィット感
スラックス選びで最も重要なのはお尻です。
ウエストで選びがちなのですが、お尻が食い込んだり、
あまったりするのは良くありません。
スラックス選び 基本の「き」 その2
スラックスの丈感
スラックスの丈も重要です。
本来であれば1クッションが基本ですが、
最近は細身のシルエットが多くあるので裾幅が細い場合はハーフクッションがおすすめです。細かく言えば、合わせるシューズによってクッションが変わるので、お客様の用途に合わせて決定するのが望ましいと思います。
スラックス選び 基本の「き」 その3
裾口の仕上げ
裾口の仕上げについてです。良く聞かれるのは、裾口をシングルとダブルどちらにするかという点です。フォーマルウェアではシングルに決められているように、シングルはフォーマル、ダブルはややカジュアルな意味合いを持っています。我々がおすすめしているのは、スーツといえどもダブル仕上げです。
ダブルの重さでキレイにシルエットが見える利点からです。
スラックス選び 基本の「き」 その4
美しい脚線
脚線美を作るのがスラックスの脇線部分です。
スラックスの脇線が脚にきれいに沿っている状態がベストです。
脇線がよれていたり、生地に畝が出ていたりすると、
エレガントではありません。
お好みのスラックスを
お仕立ていただけます
サイズやシルエット以外でも、お選びいただけるポイントが豊富。
そこで、メインとなるデザイン変更のポイントをご紹介します。
種類を
選びます
ノータック
タック(プリーツ)が無いデザインです。スラックスの裾幅が細くなるため、スリムな印象に仕上がります。スーツはもちろん、比較的カジュアルなジャケットにも合わせやすいことが特徴です。
1タック
左右1箇所ずつにタックが入ったデザインで、スラックスの袖幅は標準的な太さです。シーンを問わず上品なシルエットが楽しめるほか、ノータックよりも動きやすいことが特徴。体型が変わりやすい方にもおすすめです。
2タック
タックが左右2箇所ずつ入ったデザインです。裾幅は太めになりますので、ゆったりとした穿き心地です。動きやすく通気性が良いため、大柄な体型の方にもおすすめのデザインです。
お好みの組み合わせで
仕立てましょう
脇ポケット
アクティブな印象をもたらす斜めポケット(スラッシュポケット)や、落ち着いた印象の縦ポケット。また、よりカジュアルな印象になるウエスタンポケットなどがお選びいただけます。
ピスポケット
かつて欧米ではピストルを入れるためのポケットだったことから、ピスポケットと呼ばれるようになりました。ご使用のシーンに合わせてお選びいただけますが、シルエットとしては蓋(フラップ)のないシンプルな形がおすすめです。
持ち出し・天狗
持ち出しはエクステンデッドウエストバンドとも呼ばれています。また、天狗はスラックスを固定し、履き心地の良さやシルエットの安定感を出すための物でさまざまな形があります。
裾口
シングルとダブルがあり、シングルはフォーマル性が高い仕様。靴との境目が目立たないため、クッションを入れるサイズ感の場合は脚長効果も期待できます。ダブルはカジュアルな仕様。雨天に裾を折り返して歩いていた人を参考に、英国貴族が取り入れたことが起源とされます。
この10年くらいはノープリーツが人気でしたが、今ではプリーツ入りが主流となりつつあります。
適度な股上の深さと、適度なゆとりと裾にかけて綺麗にテーパードしていくラインが特徴です。ふくらはぎに当たらずに綺麗に落ちるラインが重要です。
プリーツを内側に折り込んだインプリーツは英国的なディテール、イタリア製ではアウトプリーツが多いのです。実はインプリーツはレギュラープリーツともいい、こちらのほうが正統と言われています。
サイドアジャスターが付いて、ベルトループはないタイプも注目されています。これもカジュアルディテールと勘違いされていますが、フォーマルなディテールです。我々がメインで展開するオーダーはベルトをしなくてもフィットすることが醍醐味なので本来はベルトループなしをおすすめします。
※ご紹介した以外にも、さまざまなオプションをご用意しております。詳細は店頭にておたずねください
麻布テーラーの考える
スラックスとは
変化が少ないといわれているドレスウエアで、近年最も変化したアイテムがスラックスです。ドレスウエアのカジュアル化の反動で誕生したクラシック回帰。その流れで、浅い股上のスーパースリムから適度な股上の深さと、適度なゆとりのシルエット、そしてそのシルエットを生み出す意匠としてプリーツ入りが改めて注目されています。麻布テーラーが考えるスラックスとは、このような時代性をいう個性を取り入れながら、数年先でも着用できる正しいという意味合いのクラシック、その相反する2つを融合したニュークラシックスラックスです。スラックスはウエストに合わせたサイズに股下を修理することで、オーダー感覚で購入していることもあり、スラックスをオーダーしなければならないというイメージがなかなかわかないのも事実です。しかし、スラックスはとても奥深いアイテムです。スーツの組下としてのスラックスとジャケットに合わせるスラックス、ドレスカジュアルでのチノパンやジーンズ、ショーツとバリエーションが多い中で、体型のフィットはもちろんのこと、長さや太さのバランス、裾上げの処理方法等、最もパーソナルウェア化しなければならないアイテムであると我々は思っています。スラックスが主役になるシーズンに、麻布テーラーのパーソナルオーダースラックスの奥深さをぜひご体験ください。