スペシャル インタビュー ビジネススタイルの羅針盤
VOL.01
モロゾフ株式会社 代表取締役社長
山口 信二さん
「スーツはビジネスマンの鎧です」
コロナ禍による働き方の変化によってビジネススタイル自体も急速な変化を遂げている。 神戸を代表する洋菓子ブランドに新しい命を吹き込んだ仕事人が 全幅の信頼を寄せるのは、麻布テーラーのパーソナルオーダースーツだ。
1863年(慶応3年)に開港された神戸港と外国人居留地の影響を受け、洋風文化が花開いた神戸。1931年創業のモロゾフは名実ともにこの街を代表する洋菓子ブランドである。そんなモロゾフで数々のヒット商品を生み出し、ブランド価値をさらなる高みに引き上げた代表取締役社長の山口信二さんは、関西の経済界でスーツの着こなし巧者としても知られている人物だ。
「10代の頃からアイビーファッションが好きで、ブレザーやボタンダウンシャツをよく着ていました。初めての一着は大学の入学時に仕立てたスリムな3ボタンのネイビースーツ。身が引き締まる思いがしたのを覚えています」
入社後もスーツひと筋。ジャケットも持っているが、仕事中はネクタイを締めてびしっとスーツを着るのが山口さんのスタイル。
「私自身の印象は会社のブランドイメージにも影響すると考えています。仕事柄、百貨店やアパレルの方とお会いする機会が多いのですが、みなさんファッションに一家言のある方ばかり。だから、着こなしや身に着けるものにはこだわっています」
そんな山口さんにとってスーツは頼れるビジネスの相棒だ。
「きちんとしたスーツさえ着ていれば、体形がスマートに見えますし、どんな場に臨んでも、服装で失敗することはまずありません。着こなしも簡単で、シャツやネクタイの組み合わせを工夫すれば、自分らしさを演出できます。近年はビジネススタイルのカジュアル化が進んでいますが、今も昔もスーツは、ビジネスマンにとって鎧のようなものだと思います」
山口さんは毎年、株主総会などの重要な場面に備えて勝負スーツを仕立てるという。今年の一着は麻布テーラーのスリーピーススーツだ。
「初めて麻布テーラーで仕立てた時、もっとも印象的だったのは着心地とシルエット。肩や胸の吸い付くようなフィット感や流れるようなパンツのラインはオーダーならではの美点です」
自分好みのスタイルや生地、ディテールを選べるパーソナルオーダーシステムも山口さんの心を捉えた。
「お気に入りはラペル付きのベストです。その昔、あるメゾンブランドで見かけてからずっと憧れていたのですが、なかなか見つからなくて……。今回、麻布テーラーで見つけて、迷わずこのタイプを選びました。生地は主張が控えめなボルドーのチェック柄が入ったロロ・ピアーナのフォーシーズンズです」
ワクワクドキドキ。麻布テーラーのパーソナルオーダースーツを体験した山口さんの感想だ。
「私は長年、自社の商品開発に携わってきたのですが、その新商品がヒットする本物になるかどうかは、開発中にワクワクドキドキが持続するかどうか、にかかっているんです。麻布テーラーのスーツは、スタッフの方の丁寧な説明やアドバイスのおかげで、カウンセリングから仕上がりまでずっとワクワクしっぱなしでした。今回仕立てた一着は、株主総会や百貨店の会合などに使う勝負スーツにするつもりです」
会社の看板を背負う社長として、セルフプロデュースにも気を遣う山口さん。伝統と進取の気風を感じさせるスーツスタイルは、モロゾフのブランドイメージと重なる。
- モロゾフ株式会社 代表取締役社長 山口 信二さん
- 1959年兵庫県出身。甲南大学経済学部卒業後、1981年にモロゾフ株式会社入社。営業本部福岡支店長、マーケティングセンター長、取締役マーケティングセンター長兼商品企画グループ長などを歴任し、2011年に代表取締役社長に就任し、ブランドの価値向上に取り組む。焼き菓子の「ガレット オ ブール」や21~24時までのオンライン限定販売の「みみずく洋菓子店」といった話題のブランドを続々投入するなど、その経営手腕に注目が集まる。
山口さんが体験した 麻布テーラーの パーソナルオーダーシステム
オーダースーツ業界のパイオニアである麻布テーラーの最大の売りは、完成されたオーダーシステムにある。スーツプライスは44,000円から用意され、納期は約6週間後。
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1.カウンセリング
ファッション販売に関する多くの資格を持つスタッフと話しながら、理想の一着を形づくっていく。
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2.生地を選ぶ
予算や用途に合わせて生地を選択する。麻布テーラーでは約3,000種類の生地を用意。
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3.オプションの選択
スーツのベースとなるハウスモデルのほか、ポケットやボタンなどのディテールなどを選ぶ。
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4.採寸と補正
メジャーで体の細部を採寸。さらにサイズサンプルを着用して体形のクセを補正する。